JFAが目指すサッカー環境づくり。いまの日本の裾野で考えなければならないことは?

2015年07月15日

コラム

「補欠ゼロ」という言葉をどう捉えるか

――そこで出る意見として多いのはどんなことでしょうか?

 障がい者サッカーの取り組みについては、今まで方向性が見えなかったので、みなさんもこれから考えていきたいという意見が多かったですね。
 
 ただ、「補欠ゼロ」という言葉に対して、捉え方がまちまちです。ゲームにおいて、交代人数に制限もあるし、全員出られるのは難しいという意見はありますが、我々が考えているのは、それが悪いというのではなく、もしそのように出られない人がいたとしても、ほかに定期的な試合環境が用意されていて必ず出られるというのが、補欠ゼロが目指すものです。

――言葉のニュアンスという者は難しいもので、受け取る側にとっても異なりますね。たとえば「引退なし」という言葉も捉え方が変わってくる可能性もあるのではないでしょうか。

 そうですね。サッカーを続けたいのに、やめなければならない。サッカーが好きなのに、サッカーをやる場所がない。この「引退なし」には、そういう状態をなくしたい意味合いがあります。たとえば小学校や中学校を卒業した選手が、サッカーを続けたいのにやる場所がなかったり、中学校や高校で最後の大会が終わったら引退して受験に備えるとかがあると思います。

 そういったことを「引退」として位置づけるのではなく、そういう人たちにもプレーする場がある、というのが「引退なし」が意味するもの。わざわざ引退しなくても、好きならサッカーをやってもいいと思いますし、週1回もしくは月1回プレーすることでもリフレッシュになるはずです。今までの切磋琢磨した場所ではないかもしれないけれど、サッカーを楽しめる環境がそこにあることが大事です。

カテゴリ別新着記事

お知らせ



school_01 都道府県別サッカースクール一覧
体験入学でスクールを選ぼう!

おすすめ記事


Twitter Facebook

チームリンク