プロのプレー映像から学ぶ! 数的不利でも突破できる選手の違いはどこにある?
2015年09月04日
サッカーエンタメ最前線今回は、1対2などの攻撃側が数的不利な状況にも関わらず、ディフェンダーを抜き去ってチャンスメイクしたシーンを紹介。突破力のある選手が持っている“違い”について考えます。
(構成●編集部 写真●Getty Images)
≪メキシコ代表 ヘスス・コロナの数的不利な状況での突破≫
数的不利…だからこそ抜ける状況もある
まず最初に紹介するのは、メキシコ代表のヘスス・コロナ(FCポルト)という選手のドリブルの映像です。
この動画の約13秒~約30秒までのプレーに注目してみましょう。
まずメキシコ代表の9番ヘスス・コロナはサイドでボールを受けて、ゴールの方向にターン。と同時にディフェンスが間合いを詰めてボールを奪いにきます。それを何とかかわし体勢を持ち直します。その後、1対1の状況でドリブルを仕掛けはじめます。何度か切り替えして突破しようと試みるものの、抜きさるには至らず。そうやって時間をかけているうちに相手ディフェンスがカバーに来ます。これで、普通ならバックパスするしかない…という状況で、ディフェンダー2人の間を割って一気に抜き去ってしまいました。
この一連のプレーで注目したいのは、パスを受けたときのファーストタッチのターンと2人のディフェンダーを抜き去ったタイミングです。
ファーストタッチでゴール方向にターンするコロナ。この場面では、ボールを奪われないようにキープを選択する判断もあったはずです。しかしコロナは、ゴール方向にターンすることを選択。これによって相手ディフェンスがボールを奪おうと仕掛けてきます。
そのディフェンスをかいくぐったコロナですが、ディフェンダーもそこで諦めず、再び1対1の状況になります。角度のないサイドに追い込まれ、状況的にはもう一度攻撃を作り直すのが無難な判断でしょう。
しかしコロナはドリブルの勝負に出て、何度もディフェンダーを揺さぶります。揺さぶりをかけているうちにもう一人のディフェンダーがフォローにやってきます。これで1対2の不利な状況になってしまったとも言えますが、コロナはもう一人のディフェンダーがフォローに来るタイミングを見計らっていたかのように、2人の間を割って突破。ディフェンダーからしてみれば、数的優位な状況を作りかけたときの一瞬の隙でした。このシーンではゴールにこそつながりませんでしたが、一人の力でビックチャンスをつくった素晴らしい突破のシーンでした。
この映像から学べるのは、1人で2人のディフェンダーを突破すればビックチャンスにつながるということ。もう1つは、1対2の数的不利な状況だからこそ、ディフェンス側に生まれる隙がある、ということです。
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