「10歳からの5年間は、子どもを可愛がる最後の時期」児童精神科・渡辺久子先生が語る思春期の子どもとの接し方

2015年11月11日

コラム

思春期を迎える子どもが、ホッとする親になるためにはどうすれば良いのか。今回は『思春期の子のこころがわからなくなったときに読む本』の著者である渡辺久子さん(児童精神科医)の言葉を一部抜粋して紹介します。

(著●渡辺久子(児童精神科医) 写真●編集部)

『思春期の子のこころがわからなくなったときに読む本』より一部転載


「10歳からの5年間は、子どもを可愛がる最後の時期」

 思春期の子どもは、急激な脳の発達により、それまで1秒に感じていた時間が10倍の長さに感じるくらい、感性が豊かになります。一瞬一瞬を濃密に生きてていて、0.1秒で1秒を生きているといってもいいでしょう。

 そのため、この時期の子どもは人の言葉の奥にあるものを敏感に感じとり、声のトーンや態度から親のうそやごまかしを見抜きます。親は子どもに人間性や生き方を問われる時期に入っていると思いましょう。

 この時期の子どもは自分でも理解できない感情に振りまわされ、自分をもてあまし、苦しみます。思春期の子どもの心の中は戸惑いと不安でいっぱいなのです。

ですから、この時期は子どもの心の芯の部分を支え、不安や緊張で凍りつきそうな心をあたため直してあげることを意識してほしいと思います。

そのためにも、家庭がまず“憩いの場所”になるよう努力してください。10歳からの5年間は、子どもを可愛がる最後の時期です。

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プロフィール

著者:
渡辺久子
児童精神科医。1984年、東京生まれ。慶應義塾大学医学部卒業後、同小児科助手、同精神科助手、小児療育相談センター、横浜市民病院神経科医長を経て、ロンドンのタビストック・クリニック臨床研究員として留学し、精神分析と乳幼児精神医学を学ぶ。2014年に世界乳幼児精神保健学会賞を受賞する。


子育て
【商品名】思春期の子のこころがわからなくなったときに読む本
【発行】株式会社カンゼン
【著者】渡辺久子(児童精神科医)
四六判/176ページ

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