映画『ペレ 伝説の誕生』公開を記念して元日本代表・秋田豊氏によるサッカー教室が開催!

2016年07月11日

ジュニアサッカーニュース

秋田豊氏オフィシャルインタビュー

akitaのコピー

――映画をご覧になっての率直な感想は?

今までのサッカーを題材にする映画は、なかなかサッカーの技術がともなわないことが多いのですが、この映画は技術も高く、むしろびっくりするようなプレーもあり、とても面白かったです。また、自分の持っているもの、自分たちのスタイルを突き通すことが大事なんだな、と。最も強く感じたシーンは、幼少時代の大会で裸足でプレーしてきたものの、決勝戦は手に入れたスパイクで戦うも、うまくいかない。そこで、そのスパイクを脱ぎ、裸足の自分たちのスタイルを突き通すことで、追い上げることができた、ところですね。

また、W杯の時も、ヨーロッパのサッカー(スタイル)がもてはやされている中で、監督、チーム、国民もその方向に流されながらも、うまくいかない。そこで、ブラジルのスタイルを突き通すことにより、局面を変えていく。そういうところは、自分のスタイルを絶対忘れてはいけないという、メッセージを与えてくれましたと思います。

――「自分のスタイルを突き通す」「自分を信じる」というところは、現役のプロサッカー選手としても、サッカーを学んでいるような子供さんにも、非常に重要なポイントですよね。

そうですね。僕自身として一番得意なヘディング。それは、高校2年の時から「このヘディングで、めしを食っていくんだ」と決めて、毎日のように練習をしてきたからです。それが、自分のメンタル的にもコンディション的にも上がってくる術だったんですかね。それがサッカー選手となって、ヘディングといえば、秋田というふうに言われるようになり、それが自分の誇りでもありますし、自分のスタイルを変えないで来れたので、すごく良かったと思いますね。

――映画を観る前と観たあとのペレの印象は変わりましたか?

全然変わりましたね。ペレの名前は知っているけど、僕らはペレを古い映像でしか見たことがなく、彼にどういう歴史があって、どうやって彼が育ってきたのか。スラムしか知らない、貧しい暮らしの中でもああいう選手が生まれてくる、それが(サッカーをする上で)一番大事なのは、ハングリー精神じゃないのかな…と、痛感しました。

――ペレのような神様が、日本からなかなか生まれてくるのは難しいとは思いますが、世界で輝くスター選手とは、どういったものを備えていて、サッカーにどう向き合っているとお考えですか?

もちろん、身体能力や技術異なりますが、一番重要だと思うのはメンタリティーだと思います。うまい選手は、たくさん出会ってきました。でも、すぐ消えてしまうんですよね。何が違うかというと、強いメンタリティーを持っている選手かどうか。技術もメンタルも両方を備えている選手が世界のトップになると思うので、そう意味で、日本からも海外で活躍する選手は出てくると思います。ただ、日本はからは出にくい環境ではあると思いますね。でも、不可能ではないと思います。

――夢をかなえるために大事なこととは何ですか?

多分、小学校〜高校まで僕を教えてくれた指導者達は、僕がサッカー選手になるとは思ってなかったと思います。ACミランにいる本田圭佑が、最初からACミランに行ける選手になるかというとそう思ってなかったです。しかし、そこからなぜ夢を叶えることが出来たかと言えば、僕もそうですし、彼もそうですけど、強い気持ちですよね。「そうなりたい」という気持ちがあったからこそ、そこに到達できたと。「諦めない気持ち」「やり続けること」がすごく大事だと思います。僕の座右の銘の中で「keep on hard spirits」という言葉があって、強い気持ちを持ち続けることです。挫折することもたくさんあると思いますが、その夢から逃げていくよりは、何度も何度も夢に向かって立ち上がり、続けていく方が、すごく楽しいと思いますし、「今日、達成した!」という喜びを感じ取って欲しいです。僕自身も夢を見るのを続けていますし、大人になるとなかなか夢を持ちにくいと思いますけど、子供たちも、大人も、いくつになってもこうなりたい!何々がしたい!というモノを持ってほしいなと思います。

――スラムしか知らない少年ペレは、洗濯物を丸めたものをボールがわりにし、大会では裸足で出張する、決して恵まれてはいない環境で育ちながらも、サッカーの神様になれました。幼い頃、サッカーをする環境もサッカーを身につける上で大事な要素だと思われますが、サッカーをする環境も含め、小学3~4年生までにサッカーで身につけておくべき大事な要素は何だとお考えですか?

ボールフィーリングと、横に動く速さですね。サイドステップもスプリントとかジャンプとか、そういう身のかなしというのをやって欲しいですね。リフティングもそうですし、そのボールが飛んだ時の柔らかいタッチというのも、この3~4年生の時に得ると後々楽ですね。


『ペレ 伝説の誕生』

7月8日(金)TOHOシネマズシャンテ他、全国ロードショー!

【ストーリー】 
スラムしか知らない17歳の少年は、絶望の淵で“禁じられた切り札”を選択する。1950年、ブラジルは優勝確実と言われた自国開催のW杯の優勝を逃し、全国民は絶望した。スラムで育った少年ペレはブラジルの敗退にショックを隠せず涙に暮れる父親に約束する。「僕がブラジルをW杯で優勝させる」1958年、スウェーデンW杯のブラジル代表チームに史上最年少で選ばれたペレだったが、そこには多くの試練が待ち受けていた――。

【ペレの偉業とは?】
・ ペレのプレーを見るため、戦争が停戦した
・ ペレの背番号“10”がエースナンバーの原点となった
・ プロチームに所属してから、わずか18か月で世界を制した
・ 世界最多得点記録(1283得点/1375試合)
・ ブラジルのW杯優勝5回のうち、3回はペレが出場した大会によりもたらされた

製作:ペレ、ブライアン・グレイザー『ビューティフル・マインド』『ラッシュ/プライドと友情』 脚本・監督:ジェフ・ジンバリスト 『ファベーラの丘』 、マイケル・ジンバリスト  撮影:マシュー・リバティーク 『ブラック・スワン』 音楽:A・R ラフマーン 『スラムドッグ$ミリオネア』  キャスト:ケヴィン・デ・バウラ、ディエゴ・ボネータ 『ロック・オブ・エイジス』、コルム・ミーニイ『ワン チャンス』セウ・ジョルジ『シティ・オブ・ゴッド』、ヴィンセント・ドノフリオ 『ジュラシックワールド』ロドリゴ・サントロ 『300〈スリーハンドレッド〉』 2016年アメリカ/107分/スコープサイズ/5.1chサラウンド/日本語字幕翻訳:風間綾平 配給:アスミック・エース

公式HP:http://pele.asmik-ace.co.jp/
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