かつて“怪物”と呼ばれた少年。耳を傾けたい先人の言葉
2016年10月12日
読んで学ぶ/観て学ぶかつて全日本少年サッカー大会で「怪物」と騒がれた少年がいた。彼は図抜けた身体能力で大会を席巻し、得点王と優秀選手に選ばれた。そして彼は早熟だった。その後の彼を追ってみた。
(文●鈴木康浩 写真提供●毛利真司さん)
小学生のなかに混じった怪物
古くから少年サッカーの指導をしている人ならば下都賀ジュリアンズという少年サッカーチームに聞き覚えがあるかもしれない。
1991年、栃木県南部の選抜チームとして結成された下都賀ジュリアンズは県大会を制し、続く第15回全日本少年サッカー大会も制した。それまで栃木県勢が全国で優勝することなど皆無。全国の少年・少女や指導者たちが驚愕する出来事だった。
チームのエースに毛利真司という少年がいた。身長は160センチをゆうに越え、どの試合も爆発的なスピードで相手DFを煙に巻いた。毛利少年は当然のように大会得点王と優秀選手に選出された。当時の新聞各社の見出しには「怪物」の文字が踊った。
「大会中はジャイアンツ球場のそばの宿舎に泊まっていました。読売ランドのグラウンドに行くまでにプールがあるでしょう? みんなと『早く負けてプールで遊ぼうぜ』などと話していたんです。そうしたら最後まで勝ってしまいプールで遊ぶことができなかった。それが残念でしたね」
そもそも下都賀ジュリアンズは、同県の宇都宮JFCの県大会連覇を阻止しようと立ち上げられたチームだった。
「栃木県大会の決勝で宇都宮JFCに勝ったときに目的は達成されてしまったので、その先の全国大会は出ることに意味がある、ご褒美のような感覚でした。決勝戦でチームメイトは足が震えていたみたいだけど、僕はなんとも思わなかった。それで『あんまり笑わない子』というイメージがついた。小学生のなかにおっさんがいる、みたいな言われ方もしていましたね(笑)」
カテゴリ別新着記事
ニュース
-
【第49回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会】出場チーム決定!2025.06.18
-
なでしこジャパン(日本女子代表)、国際親善試合(vsスペイン女子代表)と「E-1サッカー選手権」に臨むメンバー発表!2025.06.18
-
「エリート女子GKキャンプU-15」参加メンバー発表!2025.06.17
-
「東北トレセン女子U-13」が開催!2025.06.10
フットボール最新ニュース
-
近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.05.21
-
「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.05.21
-
【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.05.21
-
リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.05.21
-
前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.05.21
大会情報
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2025.03.07
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】フォトギャラリー2025.03.03
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】F.Cボノスが逆転勝利で優勝を果たす!<決勝レポート>2025.03.01
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2025.02.25
お知らせ
人気記事ランキング
- 低学年と高学年の食事量の違いは?/小学校5・6年生向けの夕食レシピ例
- 東北トレセンU-13が開催!
- プロフットボーラーの家族の肖像『久保竜彦 ~本気で向き合うということ~』
- 栄養も食事量も“バランス良く”/小学校1・2年生向けの一日の食事例
- 「運動ができる子は勉強もできる」は本当か?
- パスやシュートばかりでドリブルしない子ども
- 長友佑都・小川佳純も大学からプロへ! 明治大学サッカー部 神川監督に聞く、学生サッカーと文武両道【前編】
- 【第39回全日本少年サッカー大会】山口県大会 決勝フォトレポート&大会結果「レノファ山口U-12が山口県大会制覇!5年ぶりに全国切符」
- 高校サッカーの名門、滝川第二高校の元監督が説く、育成哲学。『人の心を耕す』が発売!
- 「東北U-17トレーニングキャンプ」参加メンバー発表!青森山田高からも選出