南さつま市のカルチャトーレJrが開催県代表として全国へ。頼れるエースがハットトリック/第40回全日本少年サッカー大会 鹿児島県大会
2016年11月25日
大会情報鹿児島県大会は、南さつま市のカルチャトーレJrが初優勝
(文・写真●照屋盛義)
肌寒い曇り空の11月23日(水・祝)、鹿児島県立サッカー・ラグビー場で「第40回全日本少年サッカー大会 鹿児島県大会」の決勝が行われた。決勝に駒を進めたのは、南さつま市のカルチャトーレJr(以下、カルチャトーレ)と鹿児島市のFCサウサーレ(以下、サウサーレ)。ともに、同日にあった準決勝を2-1(サウサーレは延長)で勝ち上がってきた。
試合はいきなり動く。前半1分、カルチャトーレの10番・有馬昇永くんのミドルシュートがゴールバーに直撃。その後のゴール前の混戦から有馬くんがシュートを放ち先制点を決めた。さらに6分後、カルチャトーレが右サイドから低いクロスを入れる。サウサーレの守備陣がもたつくと、これを見逃さなかった有馬くんが2点目のゴールを決めた。
開始7分で2点を失ったサウサーレだが、攻めの姿勢は崩さず、ミドルシュートで積極的にゴールを狙う。前半9分には、あわやゴールという場面もあった。そして、前半18分、サウサーレベンチから「前半に1点行こう」と声がかかった直後だった。5番・槝之浦陽くんのポストプレーから生まれたチャンスを、6番・二宮魁星くんが決める。サウサーレが盛り返す形で、前半が終わった。
後半に入ってもサウサーレが攻める。カルチャトーレは持ち味のドリブルで反撃するものの、やや苦しい展開だ。
そんな状況を打ち破ったのは、頼れるエースストライカーだった。後半10分、カルチャトーレが左サイドからのフリーキックを得る。蹴るのは有馬くん。壁は4枚。有馬くんが右足で蹴ったボールは壁をかわし、キーパーの手を越え、ゴールに突き刺さった。静まり返っていた応援団もドッと沸くほどの大きなゴール。有馬くんのハットトリックの活躍が、勝利をグッと引き寄せた。
その後は、サウサーレの激しい攻めをカルチャトーレの選手たちが全員で懸命にしのぎ、試合が終了。カルチャトーレが3-1で勝ち、前身のチームを除けば初めてとなる優勝を手にした。一方のサウサーレは、わずかに力が及ばなかった。
全国大会が鹿児島で開催されるのは、今回で2回目になる。昨年は、飛松FCが地元代表として出場したものの、3連敗で1次ラウンドを突破できなかった。地元の願いは強いはず。結果だけでなく、カルチャトーレJrの戦いぶりにも期待したい。
■カルチャトーレJr キャプテン・木下咲帆さんのコメント
今日は、みんなで協力して優勝できたと思います。相手が大きかったので、その相手をかわせたらいいなと思ってプレーしました。(自分の持ち味は)声を出して、ボランチでバランスを取りながらプレーすることです。(チームの良さは)ドリブルと……ドリブルです。(全国大会では)県大会よりもみんなでいいプレーをして、優勝したいです。
■カルチャトーレJr 10番・有馬昇永くんのコメント
(今日の自分に点数を付けるとしたら)70点です。(マイナス30点は)決めるところで確実に決められなかったことと、自分で積極的に行けなくて、パスに頼ったところです。まだまだ全国には強いチームがいると思うので、一本一本を確実に決めていかないと、勝てないと思います。(チームの良さは)ドリブルで、遊びを入れながらプレーするところです。あとは、チームワークが本当に良くて、笑い合いながら、サッカーが楽しいということをみんなに伝えられるチームです。(全国大会では)絶対、優勝します!
■カルチャトーレJr 神野潤也代表のコメント
(優勝はしたけど)全国を目指して、やってきたわけではありません。自分たちのやってきたドリブルを見せようというのが、一番の目標でした。(10番の有馬くんは)今日は固かった。緊張していたと思います。普段は柔らかくできるのですが。(女子選手の木下さんは)負けん気が強くて、トレーニングもしっかり取り組んで、チームを引っ張れる。みんなでひとつになって、キャプテンを盛り上げようということで、女子選手をキャプテンにしました。日頃、トレーニングでも先頭を切ってやるので、プレーに表れていたと思います。(全国に向けては)ちょっとでも魅せられれば。子どもたちは勝ちたいという思いがあるので、それを後押しする感じです。ウチは南薩の小さなチームなので、優勝できたのは大きかったのかなと思います。
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