「育成は指導者の質がすべて」。大人たちが“余裕”を持つことの重要性/スエルテ横浜代表 久保田大介氏 編【短期連載】

2017年03月28日

コラム

指導者がクリエイティブな発想と考えを持つべき

――8人制のメリットをどうお考えですか?

「うちはボールを持った選手が、まずボールを運ぶことを基本にしています。ボールを奪ったらとにかくその選手がボールを持ち出したい。だから、そういう部分では8人制はスペースがあるからやりやすいです。相手がマークに付いてきてくれたらそのスペースを使えるし、そういう判断ができます。

 あとは人数が少ないから選択肢が少ないこと。判断と決断を育めます。3つか4つの中から1つを選ぶのは難しいが、3人目の動きが少ないから2つに1つを選ぶことが多いんです。他には、GKがフィールドの一員としてサッカーをすることに慣れられます。ビルドアップに絡む回数が増えますから」

――久保田さんの考えを聞いていると、8人制もサッカーとして捉えていることがよくわかります。

「そうですね。サッカーとはどんなスポーツなのか。それを最低限理解して子どもたちに指導するのが大人の務めです。そうしないと育成からどんどん離れていってしまいます。『こうしないとサッカーではない』でなく、『サッカーってこういうものであんなものもある。こんな考え方もあんな方法もあるよ』と懐が深いスポーツのはずです。なので、指導者も自由な発想で懐深くサッカーを捉え、選手たちにそれを伝えて欲しい。指導者が魅力的な人間になり、クリエイティブに物事を捉え考えるべきかなと思います」

――指導者が変わらなければ8人制の問題も解決できませんね。

「人数の話でいうと、私は1年生は5人制、2年生は5人制と7人制の併用、3年生は7人制、4年生は7人制と9人制の併用、5年生は9人制、6年生は9人制と11人制の併用がいいと考えています。段階を踏んでやってみたら指導者もその都度考えると思います。サッカーは1人余るからおもしろいスポーツなんです。攻撃の3人目、守備の3人目がいるからサッカーはおもしろいんです。

 AくんからBくんにパスを出そうとしたけど、『あっ、このボールは出したらインターセプトを狙われるな』と思ったCくんがDの守備に回るとか、Cがそこでのんびり見ていたらAくんが『何しているんだ!』と怒るとか。様々な要素がリンクし合っているから、3人目の存在はサッカーではセットなんです。それは攻守に同じことが言えます。

 話は変わりますが、運営面でいえば私は1人審判は賛成だし、もっといえばセルフジャッジでもいいと思っています。そうすると、指導者に余裕が生まれます。3人審判だと、わざわざ審判をするために週末を潰さなければならないから不幸です。指導者に余裕が生まれたらサッカーへのスタンスが変わるから指導にも変化が出るかもしれません。

 私は指導者、つまり大人側の心の問題が大きいと思っています。育成は指導者の質がすべてです。余裕がなければ、シエスタがあるスペインやイタリアになんて勝てないですよね。8人制になって5年経ったのであれば、そろそろ振り返る機会を設けてもいいのではないかと思うし、私は9人制がいいと考えています」

kubota

※『8人制サッカー検証』Web特別企画の最後の四人目はヴァンフォーレ甲府でアカデミーダイレクターを務める西川陽介氏だ。


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【商品名】ジュニアサッカーを応援しよう! VOL.44
【発行】株式会社カンゼン
2017年3月6日発売予定
A5判/並製/176ページ

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