「観光気分で行った」セレクションから一変。吉田麻也の“神がかり的人生”を支えた兄の存在
2018年06月11日
僕らがサッカーボーイズだった頃麻也少年の『神がかり的人生』の始まり
実は麻也少年は4〜5歳の頃、交通事故にあったことがある。そのときでさえ、多忙な両親は後から状況を知らされた。一緒にいたのは、穂波さんの同級生で、吉田が「第三の兄」と慕いつづけている清水寛さん。その彼が当時の様子を説明してくれた。
「ちっちゃい麻也を連れて町まで行き、コンビニに立ち寄って帰ろうかと思っていると、麻也が道路の反対側に知り合いを見つけて、飛び出してしまったんです。その瞬間、車にはねられ、5メートルくらい吹っ飛んで、路面電車の線路に落ちたんです。正直、僕は『どうしよう……』と息が止まる思いでした。ところが、5秒くらいしたら、麻也は何事もなかったみたいに立ち上がって、僕のところに一目散に駆け寄ってきたんです。それで抱きつくなり、ワーッと泣き出した。当然はねた人も心配して、念のため病院に連れて検査をしましたが、異常はなし。擦り傷を負っただけだったんで、こっちが面喰いました。あれが麻也の『神がかり的人生』の始まりだったのかなと、僕は思いましたね」
奇跡的に事故の後遺症も一切なく、すくすくと成長していった麻也少年は、兄やその仲間と一緒にボールを蹴る機会が徐々に増えていった。すでにふたりの兄が少年団に入っていたこともあり、麻也少年も3〜4歳の頃から一緒にサッカーをしていた。幼稚園の頃はスクールに通うほどの熱の入れようだった。
そんな彼が、当時から小学校時代にかけて特に頻繁に取り組んでいたのが、家の前の坂道でのボールコントロール練習だ。
「坂道だと、ボールを蹴ったら跳ね返ってくるじゃないですか。小さい子だと、そんなに飛ばないから、ちょうどいい感じで跳ね返ってくる。そういうコントロール練習をよくやってました」と本人も懐かしそうに話す。
長男・穂波さんも弟のボール扱いの練習によく付き合った。兄はボールを転がす側に入るのだが、スピードや勢いを変化させれば、幼い弟はそれに合わせて動かないといけない。GKだった7歳年上の兄は、しっかりと顔を上げて視野を確保しながら正確に止めて蹴ることの重要性をよく理解していたから、小さな弟にもそれを叩きこもうとした。
「麻也は結構左足でも蹴れますし、視野も広い。今考えると、あの坂道の練習はすごくプラスになっているのかなと思いますね」
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