「相手にとって邪魔でしかない」カンテの存在。”究極の黒子役”の原点は少年時代にあり

2018年07月12日

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LONDON, ENGLAND - MARCH 19:  Claudio Ranieri Manager of Leicester City looks on prior to the Barclays Premier League match between Crystal Palace and Leicester City at Selhurst Park on March 19, 2016 in London, United Kingdom.  (Photo by Michael Regan/Getty Images)
【レスターシティを奇跡の優勝に導いたクラウディオ・ラニエリ氏】

献身的なプレースタイルは子どものときから

 フランスでは都市郊外からしか選手は出てこないといわれている。都市の中心は家賃が高くて住めないが、都市から離れすぎると仕事がない。だから移民系の人々は都市郊外に集中する。移民系の人々が増えすぎると都市郊外はゲットー化し、ますます移民系しか住まなくなる。彼らはバカンスの時期も働く。

 学校が休みの子どもたちはサッカーに明け暮れ、テクニックと体力を獲得していく……というのが都市郊外代表選手量産パターンだ。団地の中庭でルーレットを磨いたジダン、カルフールの買い物カートにシュートしていたティエリ・アンリなど、移民の子どもたちの物語がレ・ブルーには溢れている。カンテは大人しい子だったようだ。

 最初のクラブ、シュレンヌのコーチによると、「何も話さないので我々の話を理解しているのかどうか分からなかった。しかし数週間後には、すべて理解していたことが判明する」という。

 自己主張の強いプレーをしない、献身的なプレースタイルは子どものときから。いくつものクラブのトライアルを受けたが、ことごとく落とされている。目立たなかったし、体も小さすぎた。プロデビューしたブローニュでは練習場にスクーターか徒歩で通っていて、見かねたチームメートが車で送迎してくれたという。〝セルフレス〞はプレーぶりだけでなく、普段からそんな感じだったようだ。

「そのうち、自分でクロスを上げて自分で決めるようになるかもしれないね」

 レスターを奇跡の優勝に導いたクラウディオ・ラニエリ監督の冗談だが、カンテのフィールド上の稼働範囲の広さは確かに驚異的だ。この点はかつてのマケレレとそっくりである。マケレレは〝必ず落ちる橋〞だった。

 相手がカウンターアタックを仕掛けるとき、どうしてもマケレレを通過しなければゴール前へは進めない。しかし、そのマケレレという橋は必ず落ちるのだ。では、1つ横にいなして迂回すると、そこにもボールと一緒にマケレレが移動してくる。仕方ないのでもう1本つなぐと……マケレレの仲間たちはすっかり帰陣し終えている。

 カンテにも敵に通過させない守備力があり、迂回されない走力がある。相手からすれば邪魔でしょうがない。タックルでもインタセプトでも、カンテはプレミアで常にトップクラスの数字を記録してきた。カンテがいるかぎり相手はカウンターができない。守備だけでなく、奪ったボールを的確につなぎ、ときには決定的なパスも出す。よりパーフェクトなプレーヤーに成長した。

LONDON, ENGLAND - OCTOBER 15:  N'Golo Kante of Chelsea is closed down by Ahmed Musa of Leicester City during the Premier League match between Chelsea and Leicester City at Stamford Bridge on October 15, 2016 in London, England.  (Photo by Ian Walton/Getty Images)

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