なぜベルギーは世界的なタレントを輩出できるのか? 国内トップクラスの育成組織に聞くシビアな環境【インタビュー前編】
2021年11月12日
育成/環境ベルギー1部リーグ所属のシント=トロイデンVV(STVV)が、12月25日から27日の3日間で福島県やJヴィレッジと共にU-14を対象としたトライアウト「Jヴィレッジチャレンジ powered by シント=トロイデンVV」を開催する。そこで今回はトライアウト当日に来日予定で、STVVのユース マネジング・ディレクターとフットボールストラテジー&ディベロップメントを務める髙野剛氏に、“トライアウト”に込める思いとベルギーの育成事情について聞いた。今回は前編。
取材・文●舩木渉 写真●シント=トロイデンVV
ベルギー1部クラブの育成を統括
――まず、髙野さんがSTVVの現職に就くまでの経緯を教えてください。
昨年まで2年間、Jリーグで育成改革プロジェクト「Project DNA」の立ち上げと運用にかかわっていました。各クラブのアカデミー組織がより機能するための「アカデミー・パフォーマンス・プラン」と、アカデミーにおけるフットボールのリーダーを養成する「JHoC」(ジェイホック)の土台を構築し、運用をサポートするのが私の仕事でした。それが軌道に乗ってきて、Jリーグとの契約が満了になったタイミングでSTVVの立石敬之CEOからお誘いを受け、ベルギーでの挑戦を決断しました。
――STVVではどんなお仕事をされているのでしょうか。
ユース マネジング・ディレクターは、U-7からU-18までで構成されるアカデミー組織を統括し、コーチたちを指導する立場になります。グラウンドにも出ますが、実際に選手たちを直接指導するのではなく、練習や試合についてコーチへのフィードバックを行ったり、コーチたちの悩みごとなどを聞いたりします。日本におけるアカデミーダイレクターのような仕事です。
もう1つのフットボールストラテジー&ディベロップメントは、中長期的な視点でクラブの成長戦略を練って、計画を策定するのが仕事です。これまでSTVVで働いてきた方々と一緒に、クラブとしての今後の取り組み方などを見直しているところです。
具体的にはクラブとしてのビジョンや目標、選手たちが持つべき考え方、個別育成プラン、コーチングカリキュラム、選手のスカウティング、有望な選手をキープするための戦略、さらに選手の出口戦略、教育サポートプログラム、指導者養成プログラム、運営面の見直しなど、やるべきことは多岐に渡ります。
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