イニエスタは「ヒジの使い方」がうまい! “小さくても勝てる”選手のカラダの使い方とは

2019年06月16日

フィジカル/メディカル
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前編と中編では、しなやかに身体を動かすための方法を伝えてきました。身体が小さくても、身体のしなりや腕の動きを使うことで、活躍している選手がたくさんいます。後編では、実際に身体の使い方が上手な選手を例に、理学療法士でスポーツトレーナーの樋口敦氏に、その具体的な特徴を教えていただきました。

『10代のための新しいトレーニング ヒグトレ 背中を柔らかく鍛えるとサッカーはうまくなる』より一部転載

著●樋口敦 構成●中村僚 写真●Getty Images


前編「力任せに蹴ってもボールは飛ばない。ケガをしにくい身体の使い方とは?」
中編「『ストレッチのやりすぎ』は危険。小さな身体でも当たり負けないのは『ムーブメント能力』が高いから」


Vissel Kobe v Yokohama F.Marinos - J.League J1

身体をうまく扱う選手は?

 百聞は一見にしかず。実際に自分の身体を上手に扱えている選手は誰なのでしょうか?

 例えば、ドイツ人のレロイ・サネ(マンチェスター・シティ)は非常によい見本です。ドリブルのときには、背中にスイッチを入れて上半身を起こし、周囲を見渡せる視野を確保しながらニョキニョキと動いて、どこにでも移動できる体勢を作ります。

 また、キックのときには上半身を大きくしならせて脚を振り上げ、インパクトの瞬間に息を吐き、蹴った後はしならせた全身を丸めています。こうしたフォームで蹴ることで、ボールに最大限の力を乗せているのです。

 イングランド人のラヒーム・スターリング(マンチェスター・シティ)も同様です。プレースタイルこそ違いますが、サネと同じような動きでプレーしています。

 しかし、これらの動きを意識して真似すればよいわけではありません。十分な可動域や筋力がないのに、彼らのような動きを無理に真似しても、プレーはよくならないばかりか、自分に合わない身体の使い方になって怪我のリスクも上がってしまいます。

 大事なことは、本書のようなトレーニングに取り組むことで、自然とその動きが出るように仕上げていくことなのです。ここから選手の動きを解説していきます。上記のことを念頭に置いて見てみましょう。自分のプレーの動画や写真を撮影して比べて見るのも面白いかもしれません。

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