1対1の場面でどんな準備が必要?GKに求められる「個」の技術とは?

2015年03月18日

コラム

昨年のブラジルワールドカップは、「GKの大会だった」と言われたほどGKの活躍が目立った大会でした。そんなブラジルワールドカップからは、以前と比べてGKでプロを目指す子どもが増えていると聞きます。そこで今回は、水戸ホーリーホックの山田栄一郎育成GKコーチにGKに必要な「個」の技術を紹介してもらいます。

文●佐藤拓也 写真●Getty Images/編集部

ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.34』より転載


正しいポジショニングを取るためにGKの原理原則を知る

 昨年6月に開催されたブラジルワールドカップでは、GKの活躍が目立った大会でした。GKが正しく技術を発揮して、勝敗を決定づける仕事をした試合が多くありました。拮抗したレベルの試合におけるGKの存在の大切さが分かりやすく出た大会だったと思います。

 活躍したGKの共通点は基本技術と原理原則を備えていることでした。原理原則について説明しますと、まずはポジショニングになります。

 GKはポジショニングを間違わなければ、そうそう失点することはない。基本はボールとゴールの中心を結んだ線上を意識したポジションを取り続ける(正確にはシュートコースの等角線上)。

 まあ、これは当たり前なのですが、レベルが高くなればなるほどボールの移動が速くなるので、難しくなってくるのです。そこで遅れることなく、正しいポジションを取ることがいいGKに必要な資質となってきます。

 あとは状況をしっかり見極めて予測すること。ボールホルダーがどういう状況なのかによって位置取りは変わってくる。プレッシャーがかかっているのか。シュートを打てる体勢なのか。

 レベルが上がるにつれて考える時間がなくなり、判断のスピードが求められる。そのためにも基本が大切なので、状況判断して正しいポジショニングで原則に基づいてプレーする意識をジュニア世代から意識することが重要だと思います。

 それでは、練習メニューについてお話したいと思います。僕の場合、常に試合のリアリティーを大事にすることを心掛けています。つまり、判断の要素をどの練習でも必ず入れます。キーワードは「同一視野」です。

 たとえば、クロスボールのトレーニングの場合、FWの選手を置くようにしています。GKに大事なのは、ボールとFWを同時に見て判断すること。FWがどこから走り込んでくるのか、それに対して自分が先に触れるのかで判断は変わってきます。ボールと相手がいる状態で練習することで同一視は鍛えられます。

2位Tあざみ野-ロクのコピー

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