パルメイラスが大量5得点!! 名古屋に大勝し「COPA PUMA TOREROS 2018」U-12の部を制する/決勝レポート
2018年04月05日
COPA PUMA TOREROS 2018 Primavera取材・写真・文●山本浩之
ブラジルのパルメイラスが攻撃力を発揮!
3月30日(金)から4月1日(日)の3日間に渡り、時之栖スポーツセンター・うさぎ島グラウンド(静岡県御殿場市)にて、『COPA PUMA TOREROS 2018 PRIMAVERA U-12』(主催:COPA PUMA TOREROS 2018 Primavera実行委員会)の決勝大会が開催され、国内外から40チームが集った。
前回大会に続いて、ブラジルの名門・SEパルメイラスが来日した。パルメイラスは予選リーグの6試合を25得点3失点で1位通過すると、順位決定トーナメントでは準々決勝の北海道コンサドーレ札幌U-12、準決勝の清水エスパルスU-12を、ともに3対0で下して決勝に進んだ。
決勝戦では、名古屋グランパスU-12がSEパルメイラスと対戦した。ここまで快勝してきたパルメイラスとは対照的に、名古屋グランパスは「決勝まで楽に勝ち上がってきたわけではなくて、ほとんどが一点差の試合でした。うちの子たちはタフな試合をしてきました」と井口大輔監督も言うように接戦をものにして駒を進めてきた。
その名古屋グランパスU-12だが、決勝では前半3分にコーナーキックからパルメイラスの11番・ルイジくんにヘディングシュートで先制点を奪われてしまうと、流れのなかから続けて3点を失い前半で4-0と大差をつけられてしまった。これまでとは違った試合の流れは名古屋グランパスU-12にとっては厳しいところだった。
後半の立ち上がりこそ勢いのある形を見せたのだが、後半2分になって、パルメイラスの6番・ペドロくんに、左サイドから強烈なシュートを決められてしまう。パルメイラスは5点差をつけても、攻撃の手を緩めない。「日本人のチームだったら、決して足を出してこないようなところでも、スッと足が出てくる」と井口監督は球際やゴールに対する意識の強さを感じたという。前線からしつこく追いかけ回してボールを奪いにかかり、ボールを持ったならば、体を張って強引にシュートコースをこじ開ける。ときには強引な突破を仕掛けてきたし、少し距離があっても積極的にシュートを打ち込んでくるのだ。
けれども、名古屋グランパスも、今大会のキャプテンを託された7番・西森悠斗くんが「いっぱい失点してしまったけれど、みんなで、しっかり気持ちを切り替えて声を出していました。だから、自信を持ってプレーを続けることができていました」と振り返るように、最後まで粘りをみせた。得点につながることはなかったが、終了間際にはゴール近くで2本のフリーキックも得た。
「(点を取ることができなかったのは)シュートを打つ前のトラップが悪かったり、ボールを置く位置が遠くなったり、近くなり過ぎたりしてしまって、シュートを上手く打てなかったからです。あとはシュートの数も少なかったので、これからはみんなでサポートをして、たくさんシュートを打って点が取れるようなチームにしていきたいです」と西森くんは反省を口にした。
結局、このままパルメイラスが5-0で快勝。昨年度、準決勝でアトレティコマドリードに1-2で敗れて3位に終わった雪辱を果たした。なお、準優勝の名古屋グランパスは国内チームの最上位となったことで、今年の夏にデンマークで行われる予定の『IBERCUP2018 Scandinavia』の参加権利を獲得した。
試合を終えて、名古屋グランパスの井口監督は「僕らは一週間前にヨーロッパ遠征をしてスペインのチームと試合をしてきましたが、そのときも自分たちが思うようなプレーはできなかった。そして今回は南米のチームとの対戦ということでしたが、僕の中では、先週のスペインと今日のブラジルのチームとの違いは感じています。どっちのチームが良いとか悪いというようなことではなく、彼らが試合を通して何を感じたのか聞いてみたいですね」と語った。
名古屋グランパスの選手たちにとって、準優勝は決して満足のできる結果ではないだろう。でも、まだ4月になって新学年もスタートしたばかり。これから一年かけて、さまざまな経験を糧にしていくことだろう。やがてステップアップした彼らのサッカーを、再びタイトルマッチの舞台で見てみたいものだ。
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