指導者と子どもの気持ちがズレるとき その「想い」一方通行になっていませんか?【後編】
2013年12月18日
コラム怒るのも、叱るのも、決して楽ではありません。子どもたちのことを想えばこその行為とも言えるでしょう。でも、それが独り相撲だとしたら……。子どもたちに何を伝えるべきか、改めて考えてみませんか?
文●奥田援史 イラスト●喜多浩太郎
※『ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.10秋号』P68-71より転載
全員が勝ちたいと思わなければならないのか?
指導者の願いとは裏腹に、子どもがスポーツをしようとする動機(目的)はさまざまです。「勝ちたい」「うまくなりたい」といった動機を持つ子どもばかりなら、指導者は比較的悩まずにすむのかもしれません。
しかし、そうした動機以外でスポーツに参加する子どもも少なくありません。例えば、「友だちと遊びたい」「塾や習いごとよりも楽しい」といった動機を持つ子どももいるはずです。そして、もっと指導者を悩ませるのは、親が無理やり薦めたケースや子どもを預かってもらえると考えて通わせるケースです。
このようにさまざまな動機を持つ子どもを一斉に指導する場合がほとんどですから、指導者は大変な仕事を背負うことになります。しかし、ここで考えておきたいことは、小学生の子どもなら、「勝ちたい」や「うまくなりたい」といった動機だけでスポーツをすることの方が少ないように思えるということです。
私も小学1年生からサッカーを始めましたが、試合の合間に川遊びや砂遊びをしたことがとても楽しい出来事でしたし、試合後のジュースやお菓子が美味しかったことも忘れることはできません。
また、スパイクを忘れて、運動靴で公式戦に出場したことは苦い経験として残っていますが、これとて、指導者に叱られたので苦い経験になっただけで、そうでなかったら普通のことだったのかもしれません。ジュニア時代からの選手育成の重要性が叫ばれている昨今にあっては、少し時代錯誤の点もあるかもしれませんが、子どもがスポーツをするというのは、やはり遊びの延長線上にあるものとして考えておく必要があります。スポーツを遊びとしてとらえることができたら、指導方法も大きく変えることができるはずです。
カテゴリ別新着記事
フットボール最新ニュース
-
近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.05.21
-
「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.05.21
-
【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.05.21
-
リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.05.21
-
前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.05.21
大会情報
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2025.03.07
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】フォトギャラリー2025.03.03
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】F.Cボノスが逆転勝利で優勝を果たす!<決勝レポート>2025.03.01
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2025.02.25
お知らせ
人気記事ランキング
- クラブとともに戦い、走り続ける背番号13――。FC岐阜の永久欠番
- 全試合日程・組み合わせ・会場一覧【第56回全国中学校サッカー大会】
- 静岡学園が神村学園との激闘を制す!日章学園は駒場東邦に快勝し決勝の舞台へ【第56回全国中学校サッカー大会】
- 静岡学園中が日章学園中相手に4発!全中優勝を果たす【第56回全国中学校サッカー大会】
- FC大泉学園が3連勝スタート!FCバルセロナ、千葉県トレセンなども2連勝で好発進【U-12 JSWC2025】
- 全勝通過は東京ヴェルディ、柏レイソル、バディーSC の3チーム!大混戦の予選リーグを勝ち抜いたのは?【U-12 JSWC2025】
- 駒場東邦と日章学園が1点差の試合を制し準決勝進出!静岡学園、神村学園も快勝【第56回全国中学校サッカー大会】
- 青森山田中と神村学園中が2回戦で激突!流通経大付柏中、駒場東邦中などが1回戦を突破【第56回全国中学校サッカー大会】
- U-15日本代表メンバー発表!Jリーグクラブ育成組織所属選手を中心にチームは構成【The Gary Speed Tournament】
- FCバルセロナがFC大泉学園に3発快勝。バーモントカップ王者malva fcは接戦を制し決勝進出【U-12 JSWC2025】