U-23日本代表守備の要・植田直通選手が空中戦で圧倒的な存在感を見せられる理由とは

2016年01月19日

サッカーエンタメ最前線

CBとして世界へ羽ばたける人材

 この1カ月後の7月には、吉武博文監督(現FC今治育成ダイレクター)率いるU-16日本代表に抜擢され、新潟国際ユース大会に初参戦。平岡監督が半年足らず前に話した青いウエアに袖を通すのが現実になった。

「この代表のコーチが菊原志郎(現横浜Fマリノスアカデミーコーチ)で、サッカー選手に必要なスキルや戦術眼を幅広く指導してくれました。彼は『平岡さんの教え子だから丁寧に教えましたよ』と言っていたけど、彼や吉武さんのようないい指導者に出会えたことも植田にとっては大きかった。自分と全く違う成長過程を辿ってきた岩波拓也(現ヴィッセル神戸)というライバルの存在も闘争心を煽ったと思います。自分を伸ばしてくれるいい環境に恵まれたから、彼は急激に成長していったんだと思います」(平岡監督)

 その後、植田は2011年U-17ワールドカップ・ベスト8の原動力となり、2013年には鹿島入り。2014年からは鹿島で出場機会を増やすとともに、2016年リオデジャネイロ五輪を目指すU-21日本代表の主力としても活躍するようになった。2015年1月には念願だったA代表入りを果たし、同年アジアカップ(オーストラリア)にも参戦した。残念ながら出番はなかったが、「麻也(吉田=現サウサンプトン)君や先輩たちからいろいろ学ぶことができ、本当にいい機会でした」と彼自身も飛躍のきっかけを得た。

 今季の鹿島では試合出場機会をコンスタントに得られず苦しんでいるが、5月10日のFC東京戦では途中出場して空中戦で絶対的な強さを披露。チームの無失点勝利に貢献しており、彼の存在感は依然として大きい。

「『俺たちの進化は止まらない』というのが大津のテーマですけど、植田には成長速度を緩めてほしくない。後輩たちも期待して見守っていることを忘れずに頑張ってほしいです」

 恩師・平岡監督もこう強調するように、植田には世界に羽ばたく選手になってほしい。それが将来の日本サッカーの成功につながるのだから。

SHAH ALAM, MALAYSIA - MARCH 31: Naomichi Ueda of Japan looks on during the AFC U23 Championship qualifier Group I match between Japan and Malaysia at Shah Alam Stadium on March 31, 2015 in Shah Alam, Malaysia.  (Photo by Stanley Chou/Getty Images)

<関連リンク>
『ジュニアサッカーを応援しよう! VOL.37』

 

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