前フットサル日本代表監督ミゲル・ロドリゴから学ぶ! フットサルをサッカーに生かす指導法とは
2016年08月15日
コラム昨日幕を閉じた、日本サッカー協会が主催する4種年代最大のフットサル大会「バーモントカップ第26回全日本少年サッカー大会」。フットサルチームだけでなく、多くのサッカーチームが出場する同大会は、例年、小学生年代におけるフットサルの重要性を感じさせる。そこで今回は、前フットサル日本代表監督ミゲル・ロドリゴ氏の言葉から「フットサルからサッカーに生かせる指導法」を学ぶ。
【連載】ミゲル・ロドリゴが教えてくれた「才能を引き出す」11の魔法
(構成・文●木之下潤 写真●佐藤博之)

サッカーの上達にフットサルが役立つ
ジュニア世代の子どもたちは『速く考えること』を身につけることが将来に大きくかかわると思っています。そこで大きな手助けになるのがフットサルです。最近はよく各地の講演会に招待されますが、私は「サッカーの上達にフットサルが役立つ」ことを強くうたっています。
みなさん、サッカーとフットサルでは、1分間のボールタッチ数にどれだけの違いがあるのかをご存知でしょうか。
答えは、サッカーよりもフットサルの方が6倍もボールタッチ数が多いのです。つまり、フットサルの方がボールに触れる機会がたくさんあり、判断する回数も多い。さらにスペースも狭いため、常に速い判断が求められ、リスクを背負う回数も増える。まさにサッカーに必要な速く考えることを身につけるのに適したスポーツです。
たとえば、数学には時間と速さと距離の関係を表す方程式があります。それと同じように『クリエイティビティ』=創造性のある選手を育てるトレーニングを作るには、どんな方程式があると考えられますか?
【クリエイティビティ】=スペース(±)×人数・スキル(±)×練習メニュー
私はこのようなアイデアを持っています。トレーニングを考案するとき、その目的は『創造性のある選手を育てる』ことです。だから、指導者がどんなテーマを持ち、どんな要素を組み合わせるかが重要です。練習メニューには、サッカー選手に必要な要素がすべて組み込まれていなければ意味がありません。その要素とは、次の6つです。
1.技術
2.戦術
3.視野の作り方
4.考える速度
5.決断する力
6.フィジカル +α 集中力
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