柴崎岳はなぜ一流になれたのか? 青森山田高・黒田監督「彼はバスの移動中の時間も無駄にしない」

2018年06月14日

サッカーエンタメ最前線
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優勝できず隠れて泣いていた

 決して多くは語らず、自分のなかでつねにメラメラと燃えているタイプ。その根底にあるのは負けん気の強さだ。負けず嫌いの度合いでも柴崎選手は郡を抜いていたという。中学時代のこんなエピソードがある。

「柴崎が中学2年生のときに中体連の大会で全国3位になったことがあるのですが、その表彰式のときに彼の姿がどこにもないんです。どこに行ったのかわからなくなってしまって……。そのとき彼は競技場の下の階段で隠れて泣いていたそうです。人に涙を見せるのが大嫌いなので。次の年には全国で準優勝を果たすのですが、柴崎はこのときもまたいなくなろうとしたので私が怒って止めました(笑)。泣きたいときには姿を消す。彼の負けず嫌いな性格を端的に表しているエピソードだと思います」

 乗り越えるべき壁があれば、闘志を燃やして果敢に乗り越えていこうとする。そんな逞しさを柴崎選手の内側から感じ取った黒田監督は、彼が中学校を卒業する前にある助言をしている。

「柴崎は絶対にプロになれる存在だったので、その先の日本代表入りをはっきりと見据えて取り組むべきだと思ったんです。そのために必要なのは自己発見能力の高さです。自分の弱点や課題を即座に洗い出して、それをトレーニングに移せる選手にならないといけない。だから本人には『指導者に言われてからではなくて、自分で考えて行動できる選手じゃないと日本代表にはなれないよ』と伝えました。それはずっと彼の頭のなかに残っていたと思います。私ができることは彼が伸びるための環境をどう作ってあげるかだと思っていました」

 それからは加速するように自身のウィークポイント(弱点、課題)に向き合い、日々一つずつ潰していく姿勢を崩すことはなかった柴崎選手。青森山田高の2年生のときに鹿島アントラーズ加入の内定を勝ち取った柴崎選手だが、高校3年生になる頃の鹿島アントラーズの春季キャンプに志願して参加。フィジカルメニューが中心のキャンプだったが、自身の課題から目を逸らすことなく向き合い、プロとの距離を図ったのだ。柴崎選手の一挙手一投足を間近で見続けてきた黒田監督は今後の彼にこう期待を寄せる。

「柴崎の貪欲さ、物事を吸収しようとする姿勢、そして今後の伸びしろというものは計り知れないものがあると思います。今後海外へ挑戦したとしても、彼は頭が良くて周りが見えている選手ですし、新しい環境への順応性も非常に高いところがありますから、どこまでいけるかすごく楽しみです」

柴崎岳選手の中高時代こぼれ話

 柴崎選手の視野の広さや瞬時にプレーを変えられる力は天性によるところも大きいが、黒田監督は「幼少期からの環境」も一つの要因に挙げる。柴崎選手は三兄弟の末っ子。兄二人もサッカーに励んでおり、かなり上手な選手だったという。柴崎選手はいつも兄たちに負けまいと、ボールをキープする技術や身体の動作を自然と遊びながら学んでいったようだ。黒田監督は「彼が小学生のときから『周りをみろ』『顔をあげろ』と言われるのを見たことがないんです」と感心する。


<プロフィール>
柴崎岳(しばさき がく)

少年時代:野辺地SSS
中学時代:青森山田中
高校時代:青森山田高

1992年5月28日、青森県出身。MF。175cm、64kg。野辺地SSSでサッカーを始め、全国屈指の強豪校である青森山田中学、青森山田高でサッカー励んだ。高校2年時に鹿島アントラーズの内定を勝ち取る。2011年に鹿島アントラーズに加入。2017年からはスペインリーグでプレー。現在はヘタフェに所属している。


 

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