バルサ久保建英君が歩む道 知っておくとタメになる海外サッカー留学のおきて

2013年08月28日

コラム

海外へ行く理想の年齢

――それでは海外には何歳で行くのがいいですか?

リーグによると思います。プレミア・リーグや、セリエAの下部組織であれば、中学生くらいでも大丈夫だと思います。スペインのサッカーは特殊なので早いに越したことはありませんが、他の国であれば高校生で行っても決して遅くはないでしょう。

ただし、海外でプレーしてどこのランクまで行きたいかと考えたときに、例えば「バロンドールをとりたい」、いわゆる世界のトップ3までに入りたいと思ったら、12歳ぐらいまでに行っておかないと僕はちょっと遅いのではないかと思います。もちろんずっと日本でプレーしていても、将来的にビッククラブでプレーできるような選手は増えてくると思います。しかし、欧州のトップというのはマンチェスター・ユナイテッドであればルーニークラスの選手のことです。あるいは、レアル・マドリッドならクリスティアーノ・ロナウド。バルサだったら、メッシ、チャビ、イニエスタのランクです。そこにたどり着こうと思ったら、やはり12歳までに行っておかないと難しいかなと思います。なぜなら、これもリーグによって差がありますが、13歳を超えてくると個人戦術で学ばないといけない内容のレベルが一気にあがり、ついていけなくなってくるからです。でも、例えば「ビッグクラブでプレーできるかもしれない」というランクを目指すのであれば、わざわざ海外にいかなくてもたどり着くことができると思います。

では、トップを目指せるというのは、どれくらいのレベルなのか。ひとつは、欧州のビッグクラブからテストを受けにきてくれと言われるくらいのレベルです。それくらい能力が高くて、「絶対にプロになるんだ」という意識の高い選手であれば、早く行くに越したことはありません。そうでなければ、決して焦る必要はないと思います。物事にはタイミングがあり、選手自身の能力とメンタルレベルが一致しなければ効果的とはいえないからです。

そのため、どのクラブを目指すにしても、僕は基本的に2週間などの短期留学をお勧めしています。例えば、現地に行って、コーチから評価されたらそこから考える。あるいは、日本でクリニックや試合をやったときに評価されたら、短期留学で現地に一度行ってみてもいいでしょう。そこで評価され、さらに自分のメンタル面に確信がもてたら、長期でプレーすることを考えてもいいと思います。

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