プレッシャーは子どもの成長に必要だ。親と子とサッカー、適切な“距離感”を考察する
2018年05月28日
コラム百害あって一利なし。ピッチ外のプレッシャー
一方で、親が子に対して「プレー」を強要すること、もしくはアドバイスをすることは、議論の余地がないほどに「NO」だと思います。
子どもたちが誰かに強要をされてプレーしているのであれば、それはただ脚を振り、ボールを足に当てているだけであって「プレー」ではありません。もしも歓声から聞こえた「シュート!右!左!」というような声を聞いてボールを蹴っているのであれば、決して長期的な成果を得ることはできませんし、サッカーの楽しさを味わうことができません。
失敗や成功を体験したところで、その子の為にはならないと思うのです。子どもたちは大人の声にどうしても反応してしまうもの、ということは、常に頭に入れておかなければなりません。コーチと親の言っていることが異なってしまったとき、はたして子どもはどう思うでしょうか……。
賛否の分かれる部分ではあるかもしれませんが、レフェリーの判定に対して親御さんが「反応をしてしまうこと」は、決して悪いことだとは思いません。サッカーというスポーツは、レフェリーとコミュニケーションをとることが非常に重要なスポーツであり、一流の選手たちは当たり前のようにそれを実行しています。
審判の判定に「反応してしまうこと」は、その試合に真剣に向き合っている証拠であり、選手たち同様、試合を見ている親御さんも仕方のないことで、サッカーというスポーツの一部だと思っています。
ただ、親御さんが過度にレフェリーを批判したり、文句を言い続けたり、試合が終わった後もそれを引きずるようなことは、教育的に決して良くないことはお分かりいただけるかと思います。親御さんもレフェリーも、あくまでも子どもたちのために存在している、ということを忘れてはいけません。
ピッチの外では、できるだけサッカーというプレッシャーから解放させてあげていただきたいです。あくまでも、サッカーというものは人生の一部であり、競争をすることや、プロサッカー選手になることが人生の目的ではないということを思い出してください。
試合が終わってから、もしくは家に帰ってから「もっとこうしないといけない」というような言動は、それが仮に正しいアドバイスだったとしても、子どもを過度なプレッシャーの下に置くことになります。「ピッチ内」における適度なプレッシャーはときに必要なものですが、「ピッチ外」におけるプレッシャーは、百害あって一利なし、だと思っていいと思います。
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