GKの最悪のミスは「迷って結局何もしないこと」。日本人に必要な”アタックの意識”

2018年08月10日

コラム
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GKは最後方に位置するポジション。一つの大きな誤りが勝敗に大きく関わってくるため、試合を通して、ミスをしないことが求められます。GKの最悪のミスは「迷って結局何もしないこと」。特に日本人のGKは消極的になるケースが見受けられます。今回は、GKに必要な「アタックの意識」について『ドイツ式GK技術革新 GK大国に学ぶ「技術」と「理論」』より一部転載して紹介します。

文●川原元樹 構成●清水英斗 写真●佐藤博之、Getty Images

『ドイツ式GK技術革新 GK大国に学ぶ「技術」と「理論」』より一部転載


RIO DE JANEIRO, BRAZIL - JULY 13:  Gonzalo Higuain of Argentina and Manuel Neuer of Germany collide during the 2014 FIFA World Cup Brazil Final match between Germany and Argentina at Maracana on July 13, 2014 in Rio de Janeiro, Brazil.  (Photo by Shaun Botterill - FIFA/FIFA via Getty Images)

重要なのはボールにアタックすること

 クロスに対してアクションを起こすとき、私がいちばん大事にしているポイントがあります。それは早くボールに触る意識、つまりボールにアタックすることです。その重要性はゴールディフェンスに限らず、スペースディフェンスでも同様です。

 日本では一般的に「いちばん高い位置で捕れ」と言われますが、高い位置で捕ろうとするGKは、ボールを点で捉えています。上がったボールに対し、自分の取りやすいタイミングを待ち、少し大回りしてポイントに入る。そして目の前に人がいたら、その人の後ろに回り込み、後ろから手を伸ばしてボールに触ろうとします。

 それは〝ノー〞です。ワンテンポ遅れるし、接触を避けて手先だけでキャッチングやパンチングに行くため、技術的なミスも起きやすい。練習ではGKコーチが蹴ったクロスを、いちばん高い位置でキャッチすると〝できた気〞になりますが、それはフリーだからできること。人がいると難しいです。そうではなく、早く触れると判断したところへ、直線的に走り込むイメージを持ってほしい。そのルート上に人がいても、身体をぶつけて早くボールに触る。クロスに対し、点ではなく、面で捉えて遮断するイメージです(図 31)。

図31

 これも『アタック』の意識。欧州のGKは、そこに人がいても、自分の範囲だと思ったら直線的に入り、身体をぶつけて先にボールに触ります。それには体幹が強くないといけないし、身体のぶつけ方も知っていなければいけない。

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