優れたサッカー選手=監督の指示を再現できる選手ではない

2018年10月24日

コラム

豎コ蜍・20180826_0623

相互作用の能力がパフォーマンスを左右させる

 ファエン(2009)らは、判断とアクションのプロセスを理解するため に「アフォーダンス」(環境が人間に与える「意味」)のカギであるいくつかの特徴を収集している。これらのアクションのファシリテーターは存在論の一部を形成し、エネルギーの刺激のパターンにおいて特性を持つことがある。

 さらに環境固有のものではなく、環境と選手の関係次第である。その他の重要な特徴は認識とアクションの間にある相互関係である。つまり実行(テクニックとフィジカル)と判断(戦術)を分けて行なった体験には、両者の相互フィードバックの連続は期待できない。

 このように、古典的に考えられているような、アクションと決断を単純なプロセスで考えるのではなく、条件づけされた絶え間ない相互関連にある2つのプロセスとして考えるべきである。常にそれぞれの選手の視点、選手の特徴、環境との相互作用の可能性からアクションの可能性を理解しなければならず、トレーニングにおいては個人の特性を踏まえることを尊重しなければならない。

 これらのことから、基本的に選手のアクションの能力を向上させるのみならず、より効率的で、その環境で相互作用をできる限り効果的に利用する能力が重要になるだろう。しかしそれを可能にするために、生態環境と同様にそれらのプロセスの自然さを重要視するべきである。

 このように、インテグラル(総合的な)メソッドの多くは試合において存在する要素を加えるとしても、環境と選手が相互作用するプロセスには重要性を置かず、選手のアクション能力を向上させることはあるだろうが、競争環境において効率的かつ効果的な相互作用を発生させる能力は向上しないだろう。そしてこの相互作用の能力こそがパフォーマンスを左右するものなのだ。

 おそらく他のスポーツでは時間と空間要素の不確実性が低いため、この相互作用の能力は重要視されず、スポーツ選手がプレーに合わせ てアクションを発揮しやすいだろう。一方でサッカーにおいて起こるアクションの特徴である不確実性の高さによって、環境特性の変化に適応する能力がない選手は試合においてアクション能力を活かすことは難しいだろう。

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ラファエル・ポル

1987年、スペイン生まれ。スペインの体育大学であるINEFで学士課程を習得。その時に書いた卒業論文が、バルセロナフィジカルコーチの権威とも言われるパコ・セイルーロの目に止まる。24歳の時には、ルイス・エンリケがセリエA・ASローマの監督に就任すると同時に、フィジカルコーチとして招聘され“チーム・エンリケ”の一員となる。セルタを経て、2014年からFCバルセロナのフィジカルコーチに就任。2014-15シーズンは、リーガ・エスパニョーラ、コパ・デル・レイ、チャンピオンズリーグの三冠獲得に貢献した。


バルサフィジカルトレーニングメソッド

【商品名】バルセロナフィジカルトレーニングメソッド
【価格】2,484円(税込)
【著者】ラファエル・ポル
【翻訳】坪井健太郎
【監修】小澤一郎

インテンシティーを重んじる現代サッカーに必要なスピードとパワーを強化する「フィジカルトレーナーは、フィジカルトレーニングの実行と関連する人間の動きの原動力と生物学的プロセスの専門家として、選手とチームに期待する適応が発生するためにトレーニング計画に協力するべきである」

「サッカーにおけるスプリントの必要性は、直線を走ることよりも方向を変えることに特徴づけられている」

「トレーニングプロセスにおいて判断(戦術)のプロセスと、アクション(技術とフィジカル能力)のプロセスを分けて考えることは間違っている」

「ジムのマシーンでのトレーニングは、選手のコーディネーションのパターンを尊重しておらず、結果的に多くの支障をもたらす」


 

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