トップがダメだとクラブは崩壊する。奈良クラブのGMが胸に秘めるサッカーへの想い
2019年03月01日
インタビュー
【当時レアル・マドリードの指揮官を務めていたジョゼ・モウリーニョ(右)とバルセロナ指揮官のペップ・グアルディオラ(右)。2010年11月30日に行われた「クラシコ」は、ダビド・ビジャ(現ヴィッセル神戸)の2ゴールなどで、5対0でバルセロナが勝利した。】
衝撃を受けた5対0の「クラシコ」
――サッカーが嫌いになることはなかったのですか?
林 まったくないです。サッカーはずっと好きでした。僕の人生を一番変えた試合もこの時期にありましたね。
――どの試合ですか?
林 2010年11月のバルセロナ対レアル・マドリードですね。ペップ(・グアルディオラ)とモウリーニョが初めて対戦した試合で、5対0でバルサが勝った試合です。「これは何だ」と思いました。僕はその前のシーズンからモウリーニョが好きというか、キャラの濃さに惹かれていて。インテルでチャンピオンズリーグを優勝して、その次のシーズンでレアルに行った素晴らしい監督だと思っていたモウリーニョのチームが0対5で負けるんですよ。
――確かに衝撃的ですね。
林 あの超一流のレアルの選手たちがボールに触れないんですよ。「すごいものを見てしまった。サッカーの歴史が変わった」って興奮しながら学校に行くと、みんな普段通りなんです。なんなら誰も試合を見てないんですよ。まあ当然かもしれないんですけど(笑)。当時はあのバルサを倒すのにはどうしたらいのかをずっと考えたんですけど、「バルサを倒すのに15人必要だな」と真面目に考えていましたね。そんなタイミングでジュニア年代のコーチを、土日と平日の週3日、始めました。
――話は変わりますが、サッカーで一番悔しかった経験は何ですか?
林 2つあって、小学校の全国大会の予選でPK戦で負けたんですけど、そのPKを僕が外したんですよ。2本目だったかな。練習ではよく決めていたんですけど、本番ではポストに当ててしまいました。あのポストの音は忘れないですね。もう一つは中学の時の夏の大会で負けた時ですね。でもバルサとレアルの試合の方がインパクト大きかったですけど。
――そこまでですか?
林 本当に! 一生勝ち続けるんじゃないかというほどに強いバルセロナを見せられた時のほうがショックでした。バルサのサッカーが僕の思っていた理想のサッカーをはるかに超えるすごいサッカーだったので。
――とはいえ中学校の時もものすごく落ち込んだんですよね。
林 落ち込みましたよ。かなり泣きましたしね。
――それは悔し涙ですか。
林 わからないですね。何であんな泣いていたのかも、さっぱりわからないです。うっすら覚えているのはコーチに申し訳なかったというのはあります。一生懸命教えてくれるコーチだったので。あとはみんなで一生懸命頑張っていたので、すぐに終わっちゃったのも本当に申し訳なかった。
――海外留学を意識したのはどのタイミングですか。
林 当初は大学受験をしたくないと思っていました。
――高校受験はちゃんとやったのにですか?
林 中学の時から留学してみたいと思っていて、最初は「日本の高校には行かない」と思ってたんですよ。それでも高校受験をしたのは、自分の人生でこのまま一回もまともに「受験」というものを経験せずに終わるのはどうなのかなって思ったんですよ。
――中学生のときにそんなことを考えていたですか?
林 まあそういうのもあって、高校は受験したので、大学受験はいいかなって思って。
――他の人たちと違う道を歩むことに、何も抵抗はなかったんですか。
林 全然ないですね。イギリスというサッカーの本場でプレミアリーグを毎日見たかった。
あとバルサ対レアルを見て衝撃を受けて以降は、サッカーの本とかを読み始めたりしましたね。当時週刊のフットボリスタは毎週、立ち読みしていましたね。今思うと申し訳ない。その申し訳なさもあって「フットボリスタ」の取材を毎回受けています(笑)。
後は、高校の図書室に「Number」が置いてあったので、それを全部読んでいましたね。
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