U-17日本代表を率いる吉武博文監督に聞く! 「蹴る」技術の重要性【後編】
2013年10月27日
コラム質を高めるためには何が必要かを考え実践することが大切
──「蹴る」を正確にするにはどうしたらよいのでしょうか。
やはり数をこなすしかないと思います。100回やってできなければ200回やる。それを自ら目的意識を持ってやるかどうかが大事です。
最近、選手によく言うのは、自転車の選手もいるし、バイクの選手もいるし、車の選手もいるし、新幹線の選手もいる。どれがいいとか悪いとかいう問題じゃない。目的によってはママチャリより5段切り換えのほうがよかったりするし、かごがついていたほうがいい場合もある。傘を挿せる場所があったり。
それぞれの能力の中で、質を高めていくために、何が必要かを考え、まずやらないといけない。技術的なことを言ったら、自分の体や特徴に合わせた胸のトラップだとかキックだとかヘディングは当然トレーニングしてうまくなっていくことが大事ですね。
また自分の力でどう戦うかも同時にやっていかないといけません。そっちのほうがもしかするとウエイトが大きい。メソッドは何をやってもいいんですよ。どんなメソッドでも、それで蹴り込んでいけばいい。問題はそれをいつ、どこで、誰とどのように使うかが難しいわけです。それがわかれば、キックもうまくなる。
キックの種類がなかったら、増やすためにはどうすればいいか、どうすればあそこに届くのか、考える必要性が出てきます。どう戦っていくかを考えることで自立にもつながっていくでしょう。
──技術とそれを運用する判断、どちらが先に来るのでしょうか?
ふたつを同時に高めていくことになるでしょう。昔は階段を(一つひとつ交互に)登るように、と考えていたんですけど、もしかしたら複合的にやったほうがいいのかもしれない。
10歳の子がキックに特化してそれを1~2時間も練習するのではなく、1、2分やったら、はいゲームをしましょう、とかね。その(個別に練習した)レンジのパスやシュートが出るシチュエーションや人数を設定するのは、コーチの仕事になる。今の場面は左足のほうがよかったんじゃない、今のはインサイドで丁寧にやったら、とか。今のはテンポがワンタッチよりツータッチだったね、とかアドバイスをしてほしいですね。
また置きどころに選択肢を持てるようにすることは大事です。ひとつの置きどころでの蹴り方しかできないのではなく、いい選手は同じフォームで蹴れる置きどころがふたつ、三つある。そこまで突き詰めて選手を刺激していないのは確かなんですよ。「今のキック、つま先どこに向いてた?」「どこに蹴りたかったの?」と言うだけでもいい。これで劇的に変わります。
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