ルカ・モドリッチ。クロアチアが生んだ天才MFのルーツ
2018年10月12日
サッカーエンタメ最前線自分と目標との距離をしっかり見つめる
ルカはたとえ困難の中にあっても、自分と自分が抱える目標の距離を見つめていた。彼は2011年5月に行われた『デイリー・ミラー』とのインタビューで、次のように語っている。
「戦争で苦しんだ後、クロアチア人はより強く、よりタフになった。あの経験は生半可なものではなかったんだ。僕たちを打ち倒すことは簡単ではないし、こちらには成功を収められることを示すという断固たる決意がある」
ルカは時間の経過とともに、そうしたことを一般論として語るようになったが、同世代のチームメートたちは彼がディシュペットに関して、さらに深く言及しているのだという理解があった。
現在のルカを形づくるそのほかの要素も、あの思春期の頃を源流としている。彼はクロアチアの音楽に熱を入れ、家でリラックスするときに好んで聴いている。お気に入りは、クラッパ・イントラーデというグループと、ムラデン・グルドヴィッチだ。グルドヴィッチのある歌は、そのほかのダルマチアの歌と同じように、NKザダールのあの世代の心に刻まれている。
『ニイェ・ウ・ショルディマ・スヴェ(”金がすべてではない”)』は、ある船乗りの母なるダルマチアへの郷愁が物語られており、ダルマチアが「黄金のように輝いている」と歌われる。ザダールでは広く知られている叙情的な歌で、あの夢見る少年たちは何百回、何千回と、そのコーラスに思いを馳せてきたのだった。
そしてルカは、今日も心の中でその歌を歌っている。機会がある度に自分の心の場所であるダルマチアの地を踏んで、親しい人々と今一度集まることを願いながら。あの人間の支離滅裂さによって生まれた荒廃は、そこまで遠い昔のことではない。
※全文は『ルカ・モドリッチ 永遠に気高き魂』をご覧ください。
【商品名】ルカ・モドリッチ 永遠に気高き魂
【著者】ビセンテ・アスピタルテ、ホセ・マヌエル・プエルタス
【翻訳】江間慎一郎
【発行】株式会社カンゼン
2018年10月19日発売予定(※発売日は変更になる場合がございます)
先のロシアW杯でクロアチア代表を準優勝に導き、大会MVPに輝いたモドリッチのすべてがわかる本格バイオグラフィー。スペインで発売され大きな話題となり、ロシアW杯のエピソードを大幅に加えた最新版が日本初上陸。
知られざる幼少期の生い立ちから少年時代、戦争の悲劇、体の小ささからなかなかプロへの道が開けなかった不遇の時代、クロアチアにおけるプロとしての紆余曲折の歩みと才能の開花、スペイン レアル・マドリーでの大活躍、そしてロシアW杯での不屈の成功…と、まだまだ日本では知られていないモドリッチの成長秘話や人となりを丹念に描き出していく。
幼少時代からの貴重な写真の数々も必見。
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