プレーモデルに沿ったトレーニングはなぜ必要なのか?【10月・11月特集】

2018年12月07日

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【濱吉正則氏はUEFA公認プロコーチライセンス(JFA 公認S級コーチ相当)を保持している】

育成指導者が学ぶべきことをライセンスに盛り込むべき

――例えば、スロベニアのC級ライセンスを取得する時はどれくらいの期間勉強したのですか?

濱吉「2週間くらいです。朝から晩まで講習を受け、実技講習も多かったです」

――筆記試験も自らの考えをレポートで提出するような形ですよね?

濱吉「取得時は留学一年目で、まだ私は自分の言葉を作れなかったので教本を丸暗記でした。戦術とは何か?技術とは何か?コンディションとは何か?持久力とは何か?そういうサッカーの概念的な部分から入り、他にも技術指導のチェックポイントを10のうち5つ書きなさいなどがありました」

――なるほど。そういう内容だと、日本とはサッカーの基礎学力に違いが出ます。

濱吉「プロライセンスの講習では、解剖学や心理学も学びました。私は体育大学出身だったので、試験を免除されるものもありましたが、ライセンスの取得は個人的に受験勉強と同じだと思うのです。計画立てて、論理的に学ぶ過程の中でいろいろな大切なことに気づくからです。

 ヨーロッパでも有名選手に対する短期コースはありました。でも、結果としてそれを受講して監督になった有名選手たちは監督としてうまく成功していないことが多いです。だから、ショートカットしたらダメだと思うのです。プロリーグ何試合以上、代表何試合以上などの条件による飛び級はどの国にもあり、当然必要だと思いますが、しかしあまりにも極端な短縮コースなど、そういう環境の中で学んだ元有名選手だった監督はことごとく失敗しています。あのジダンですらフランスの難しいコーチライセンスを取得したわけです。やはり指導を学ぶことは時間をかける過程の中で大切なことが得られるものだと思います。

 スロベニアのC級ライセンスは、専門的な内容が多く中身はかなり濃いと思います。それはなぜか。理由は、そのライセンス保持者は子どもたちを教えるので、そこに関わる人たちが間違ったことを教えるのがダメだという考え方だからです」

――スポーツ学部を持つ大学と提携したりして、コーチライセンスに関わる部分に専門性を持たせることは大事です。ポルトガルなんかは熱心だと聞きますし、ドイツはケルン大学から新しいスポーツの発信がされていると耳にします。

濱吉「大学など専門機関の専門家と共に、サッカーを一つのジャンルとしてオリジナルで研究していく必要があったりするのかもしれません。旧ユーゴではスポーツの様々の専門家と共に研究し、試行錯誤しながら作り出していました」

――最近は様々な国にサッカー留学、またサッカー研修が行えます。ただ、サッカーのトレーニング方法だけを学んでも、帰国後の指導に生かされるかといえば疑問に思うところはあります。

濱吉「日本ほどお金をかけてヨーロッパや南米でサッカーを学んでいる国はないと思います。でも、そのサッカー留学もサッカー研修もうわべだけ担っていて、いまいち結果として指導現場に反映できていないように感じます。最近はビジネススクールが増えましたが、サッカーのコーチングスクールができたらいいなとも考えています。ポルトガルではマンチェスター・ユナイテッドで監督を務めるモウリーニョが作った学校がありますが、そういうのがあると現状も変わっていくはずです。最近はセミナー活動をやらせてもらっていますが、参加してくれる指導者たちはすごく勉強熱心です。だからこそ学びの場をもっと増やしたいと思っています」

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